真空装置(読み)しんくうそうち(その他表記)vacuum apparatus

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「真空装置」の意味・わかりやすい解説

真空装置
しんくうそうち
vacuum apparatus

真空をつくるために必要な装置容器はガラスまたはステンレス鋼その他の耐圧金属材料が普通で,配管はガラス,ステンレス鋼管などが使われる。予備真空用には通常は厚肉の特殊なゴム管を用いる。真空度 1~10-1Pa 程度の真空度の場合には,機械的に排気する油回転ポンプでよいが,10-1Pa 程度以上の真空度を必要とするときには,油拡散ポンプ (→拡散ポンプ ) ,さらに高度の真空として 10-6Pa 程度のものをつくるためには,イオンポンプ (ゲッターによる吸着を利用するもの) などを用いなければならない。しかし,このような高度真空用ポンプはあらかじめ補助ポンプを使って,ある程度真空にしておかなければ作動しない。このための補助ポンプとしては,油回転ポンプなどが多く用いられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android