真言院曼荼羅(読み)しんごんいんまんだら

精選版 日本国語大辞典 「真言院曼荼羅」の意味・読み・例文・類語

しんごんいんまんだら‥ヰンマンダラ【真言院曼荼羅】

  1. 両界曼荼羅胎蔵界金剛界とも縦約一八三・五センチメートル、横約一六三・五センチメートル。絹本着色。もと宮中の真言院修法に用いたもので彩色曼荼羅の最古のもの。箱に「奉入櫃昌泰二年歳次己未(八九九)六月十五日丁丑檀越従八位下粟田朝臣福岺」と朱書されている。京都、教王護国寺東寺)蔵。国宝

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の真言院曼荼羅の言及

【平安時代美術】より

…これは829‐834年(天長年間の後半)淳和天皇発願により空海が描かせたと考えられるもので,その強靱な描線であらわす格調高い像容は,いま見ることのまれな本格的な唐代密教画の趣致を伝えている。近年,879年(元慶3)の制作という説の出された東寺西院伝来の彩色の一本(《真言院曼荼羅》)がこれに次ぐ遺品で,こちらにも晩唐様が指摘されているが,いずれも忠実な伝写の技術ばかりではない高度な画境を示すもので,おそらく当時の水準を超えているであろう。東寺にはまた空海が将来した真言五祖像とそれを範として日本で制作された竜猛・竜智の二祖像が伝えられている。…

※「真言院曼荼羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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