普及版 字通 「瞿(漢字)」の読み・字形・画数・意味
瞿
18画
[字訓] みる・おどろく
[説文解字]
[字形] 会意
隹(すい)+(く)。は〔説文〕四上に「左右するなり」とあるように、目を見張ってみまわす意。瞿はおそらく鳥の状態によって卜う鳥占(とりうら)の俗を示すものであろう。おどろくさまを瞿・瞿瞿といい、人の心情に移して懼という。
[訓義]
1. みる、みまわす、驚きみる。
2. おどろく、心のおどろくさま。
3. 瞿瞿は、おどろく、つづまやか、おそれるさま、おどろきふためくさま。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕瞿 オヅ・ミル・ツツシム・ツヅラメ 〔字鏡集〕瞿 ミル・オヅ・ツツシム・ツヅラメ
[声系]
〔説文〕に瞿声として・衢・懼・など九字を収める。・衢は行動に関する字、懼・はその心情に関する字であり、瞿が古く鳥占を示す字であったことが知られる。
[語系]
瞿kiua、矍kiuakは同系の語。矍は〔説文〕四上に「一に曰く、ること遽(には)かなる皃なり」とあり、瞿の状態をいう語。懼giua、遽giaも声義近く、一系の語とみてよい。
[熟語]
瞿瞿▶・瞿視▶・瞿然▶・瞿麦▶
[下接語]
心瞿・目瞿
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報