しれ【知】 た
- ① わかりきった。いうまでもない。あたりまえの。
- [初出の実例]「又平山を追かけ出たを呼返して。首討ったのが小次郎さ。知れた事をと鋭(するど)なる」(出典:浄瑠璃・一谷嫩軍記(1751)三)
- 「お前はそんなら真実(ほんとう)に私を離縁する心かへ、知(シ)れた事よと」(出典:にごりえ(1895)〈樋口一葉〉七)
- ② 一般によく知れわたった。公然の。
- [初出の実例]「人の
子(むすめ)にかぎらず、しれたいたづら」(出典:浮世草子・好色一代男(1682)四)
- ③ 高がしれた。大したものでない。
- [初出の実例]「やいやい強力(がうりき)。きゃつはしれた蟹じゃは」(出典:狂言記・蟹山伏(1700))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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