知花村(読み)ちばなむら

日本歴史地名大系 「知花村」の解説

知花村
ちばなむら

[現在地名]沖縄市知花ちばな一―六丁目・知花・松本まつもと三丁目・同七丁目・登川のぼりかわ三丁目・白川しらかわ

松本まちむとう村の北にある。美里んざとう間切に属する。村内を比謝ひじや川の上流部が西へ流れ、一帯の特徴である石灰岩台地上にはカルスト丘陵が小規模ながら発達し、その一つが鬼大城賢勇および夏氏一門の墓とされる古墓のある知花グスクである。「おもろさうし」巻二の四四に「一 ちはなかなくすく(知花金グスク)/ちはないしくすく(知花石グスク)/もゝしま まちらん いしくすく(百島〔人が〕はっきりと〔見える〕石ぐすく)/又 けおのゆかるひに(今日の良き日に)/けおのきやかるひに(今日の輝かしい日に)」とある。知花金グスク・知花石グスクは知花グスクの堅固な様をほめていったもの。「琉球国由来記」には石城いしぐすく之殿がみえている。そのほか「おもろさうし」巻二の四五には「ちはなこしたけ」「ちはなにしたけ」がみえている。絵図郷村帳には越来ぐいーく間切のうちに「ちばな村」とある。琉球国高究帳に知花村とあり、高頭三二〇石余、うち田二二四石余、そのうち八九石余は永代荒地、畠九六石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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