嘉手納(読み)カデナ

デジタル大辞泉 「嘉手納」の意味・読み・例文・類語

かでな【嘉手納】

沖縄県中頭なかがみ郡の地名沖縄島の南西部にある。大半米軍の空軍基地が占める。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「嘉手納」の意味・読み・例文・類語

かでな【嘉手納】

  1. 沖縄県中頭(なかがみ)郡の町。昭和二三年(一九四八北谷村(ちゃたんそん)から分村。同五一年に町制が施行された。沖縄本島中部西岸に位置し、町域のほとんどは米軍基地

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「嘉手納」の意味・わかりやすい解説

嘉手納(町)
かでな

沖縄県中頭郡(なかがみぐん)にある町。沖縄本島南西部にあり、第二次世界大戦前は北谷(ちゃたん)村であったが、嘉手納アメリカ軍基地に分断され1948年(昭和23)分離村制。1976年町制施行。東シナ海に面し、全体的に平坦(へいたん)な地形。国道58号が海岸部を走る。第二次世界大戦前は県鉄道の終点で交通の要所農林学校や製糖工場などもあり、中頭郡の中心でもあった。現在、町域の82.0%(2022)がアメリカ軍基地(嘉手納空軍基地)で、残りの町域は全国有数の超過密地域となり、第三次産業が中心。中国からサツマイモを伝来した野国総管(のぐにそうかん)の墓がある。面積15.12平方キロメートル、人口1万3521(2020)。

堂前亮平]

『『嘉手納町史』(1983~ ・嘉手納町)』


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「嘉手納」の意味・わかりやすい解説

嘉手納[町] (かでな)

沖縄県中頭(なかがみ)郡の町。人口1万3827(2010)。沖縄島(本島)中部西海岸にあり,全体的に平たんな地形からなる。第2次世界大戦前は農村地域であったが,県営鉄道嘉手納線(沖縄戦で破壊され,消滅)の終点で,農林学校,製糖工場,警察署などがあり,郡の文化・経済・教育の中心でもあった。沖縄戦の際,旧日本陸軍が建設した中(なか)飛行場は,1945年アメリカ軍に占領されて拡張され,嘉手納基地となった。基地は嘉手納町,北谷(ちやたん)町,沖縄市にまたがる約20km2を占め,アメリカ空軍太平洋航空軍団の中枢基地となっている。基地の建設が本格化すると嘉手納の人口も増大した。現在,町域の83%を基地が占め,残された約2.2km2住民が居住し,全国有数の超過密地域となっている。基地経済依存度は高いが,一方ではジェット機騒音,燃料流出事故など被害も大きい。中国からカンショを伝えた野国総管の墓がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「嘉手納」の意味・わかりやすい解説

嘉手納[町]【かでな】

沖縄島中南部,沖縄市の西に接する沖縄県中頭(なかがみ)郡の町。沖縄米軍基地の中心地で,南方の北谷(ちゃたん)町,東方の沖縄市との間に沖縄第1の嘉手納飛行場,嘉手納弾薬庫があり,基地面積は町域の8割以上。住宅は比謝(ひじゃ)川左岸に密集,住民の大半は基地に依存して生活。軍用地内の耕作地でサトウキビ,果樹を栽培する。15.12km2。1万3827人(2010)。
→関連項目沖縄[県]

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

世界の電気自動車市場

米テスラと低価格EVでシェアを広げる中国大手、比亜迪(BYD)が激しいトップ争いを繰り広げている。英調査会社グローバルデータによると、2023年の世界販売台数は約978万7千台。ガソリン車などを含む...

世界の電気自動車市場の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android