矧ぐ(読み)ハグ

デジタル大辞泉 「矧ぐ」の意味・読み・例文・類語

は・ぐ【×矧ぐ】

[動ガ五(四)]矢竹に羽をつけて矢を作る。「矢を―・ぐ」
[動ガ下二]弓に矢をつがえる。
「太刀抜き、矢―・げなどしけるを」〈徒然・八七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「矧ぐ」の意味・読み・例文・類語

は・ぐ【矧】

  1. ( 「はく(佩)」と同語源か )
  2. [ 1 ] 〘 他動詞 ガ四段活用 〙 鳥の羽を矢竹につけて矢をつくる。
    1. [初出の実例]「乃(すなは)ち弓部(ゆけへ)の稚彦(わかひこ)を使(し)て弓を造(つく)る。倭(やまと)の鍛部(かちへ)天津真浦(あまつまうら)をして真麛(まかこ)の鏃(やさき)を造(つく)りて、矢部(やはきへ)をして箭(や)を作(ハカ)しむ」(出典日本書紀(720)綏靖即位前(北野本南北朝期訓))
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 ガ下二段活用 〙 弓の弦に矢を引きかける。弓に矢をつがえる。
    1. [初出の実例]「或は弓を張り箭を檽(ハケ)諸の方所に置け」(出典:蘇悉地羯羅経承保元年点(1074)中)

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