普及版 字通 「矧」の読み・字形・画数・意味
矧
9画
(異体字)
8画
[字訓] ひく・いわんや
[説文解字]
[字形] 会意
正字はに作り、弓+矢。〔説文〕五下に「況詞なり」(段注本)とあり、「況(いは)んや」という語詞に用いる。語詞の用法はおそらく仮借。別に本義のある字であろう。〔方言、六〕に「長なり。東齊にてはと曰ふ」とあり、また〔広雅、釈詁二〕に「長なり」と訓しており、弓を強く引きしぼる意のようである。〔礼記、曲礼上〕「笑ふも矧に至らず」は、(ぎん)(はぐき)の字の仮借。「況んや」という用法は〔書、康誥〕などにもあり、古くからみえる。
[訓義]
1. ひく、弓をひく。
2. ながい。
3. はぐき。
4. 況んや。
5. わが国では、矢竹に羽をつける、はぐ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕矧 イハムヤ・ミツホ・ミツヒ・ハモトミユ
[熟語]
矧笑▶
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報