石嘉波村(読み)いつちやふあむら

日本歴史地名大系 「石嘉波村」の解説

石嘉波村
いつちやふあむら

[現在地名]本部町瀬底せそこ

瀬底せそこ島の東部に位置し、イッチャファと発音する。古くは対岸本部もとぶ半島側に所在したが、尚敬王二四年(一七三六)瀬底島に移転した。移転前の当村は康熙五年(一六六六)今帰仁なちじん間切から伊野波ぬふあ間切が分割された後(翌年本部間切と改称)に新設された七ヵ村の一であったという。「琉球国由来記」に石嘉波村とみえ、拝所として前之嶽・根所火神・神アシアゲがあり、祭祀は瀬底ノロの管轄である。「球陽」尚敬王二四年条によると、蔡温が諸間切の山林を巡見した折、本部むとうぶ間切の崎浜さちはま(崎本部)・石加波(石嘉波)健堅きんきん辺名地ひなじなどの村々は一ヵ所に集在して農地が狭く、ともすれば山林を焼き払って農地にしてしまう状態であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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