石国駅(読み)いわくにのえき

日本歴史地名大系 「石国駅」の解説

石国駅
いわくにのえき

山陽道の周防国最初の駅。にしき川左岸の地、現岩国市関戸せきどまたは多田ただの辺りに比定される。「延喜式」(兵部省)の「周防国駅馬」に「石国」とあり、「和名抄」高山寺本にも山陽駅として「石国」と記される。

「令義解」に「凡諸道置駅馬、大路謂山陽道其小路大宰以去即為也 廿疋」とあり、山陽道の駅馬の一つとして大宝令により制度が整えられたのであろうが、「続日本紀」天平元年(七二九)四月三日条に「為山陽道諸国駅家、宛駅起稲五万束」とあり、この頃駅館が整備されたものであろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の石国駅の言及

【岩国[市]】より

…人口10万7386(1995)。《万葉集》に磐国山と詠まれ,《和名抄》に石国郷,《延喜式》に石国駅とあり,古代から周防東部の交通の要地であった。近世には萩藩岩国領となり吉川(きつかわ)氏の城下町として栄えた。…

※「石国駅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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