知恵蔵 「石川佳純」の解説
石川佳純
母の久美さん、父の公久さんとも、卓球選手という環境で育ち、母がコーチを務める山口ジュニアクラブで、小学校1年生から卓球を始めた。山口市立平川小学校6年生で初参戦した全日本選手権で3回戦に進出して注目される。
2005年4月、親元を離れて大阪府羽曳野市の四天王寺羽曳丘中学校に入学し、ミキハウスJSC卓球部に加入。大阪府八尾市にある寮での生活を開始。
06年、全国中学校卓球大会個人の部、団体の部ともに優勝し、全日本卓球選手権大会カデットの部14歳以下シングルスでも優勝を果たす。
07年、全日本卓球選手権大会で史上最年少でのベスト4入り。世界卓球選手権大会(クロアチア・ザグレブ)に14歳で日本女子代表(ダブルス)として出場した。
08年四天王寺高等学校に入学。
09年4月、横浜で行われた世界卓球選手権大会、女子シングルス2回戦では、世界ランキング10位の帖雅娜(香港)を破る金星を挙げるなどの活躍でベスト8入り。
10年には、世界ジュニア選手権の団体で優勝。また、ITTFプロツアーモロッコオープン女子シングルスで初優勝。
11年には全日本選手権女子シングルス優勝、世界選手権女子シングルスベスト16、ITTFプロツアーチリオープン女子シングルス優勝など、世界のトップクラスで活躍。
12年7月時点の世界ランキングは6位。12年8月ロンドンでオリンピックに初出場し、第4シードとなった女子シングルスでは、準々決勝でワン・ユエグ(シンガポール)を4-1で破り4強入りを果たした。しかし、準決勝で李暁霞(中国)に敗れ、また、3位決定戦でも、フェン・ティアンウェイ(シンガポール)に0‐4のストレートで敗れ、メダルには届かなかった。
その後に行われた女子団体では、福原愛、平野早矢香と組み、準決勝では、ここ4年間勝ったことがないシンガポールに3-0で快勝し、決勝進出。決勝では中国にストレート負けしたものの、銀メダルを獲得した。卓球競技での日本のメダル獲得は、卓球が1988年のソウル大会で正式競技になって以来、男女を通じて初の快挙。
身長158cm、体重51kg(JOCのHPによる)。左利きのシェイクハンド。
(葛西奈津子 フリーランスライター / 2012年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報