石粟荘(読み)いしあわのしょう

百科事典マイペディア 「石粟荘」の意味・わかりやすい解説

石粟荘【いしあわのしょう】

越中国礪波(となみ)郡の荘園。現富山県高岡市中田の南東部に比定される。757年7月の橘奈良麻呂の変で没収された奈良麻呂私有地が,同年12月の勅旨で奈良東大寺に施入されて成立。付近には伊加流伎(いかるぎ)荘・井山荘・杵名蛭(きなひる)荘など東大寺領初期荘園が集中する。753年の石粟村官施入田図(奈良国立博物館蔵)によると開田86町余,地内には礪波郡射水(いみず)郡の神社の神田があった。767年の総面積は112町,うち開田97町余であったが,998年ころには荘田はことごとく荒廃した。

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