イラクサ科(APG分類:イラクサ科)の一年草。アオミズと基本的な特徴が一致するためその変種として扱われることもあるが、茎が紫色を帯び、葉の縁(へり)の鋸歯(きょし)が低くて先があまりとがらず、雌花の3枚の花被片(かひへん)のうち2枚がとくに大きいので区別される。北海道から九州に分布し、アオミズと同じような場所に生育する。国外では東アジアに広く分布する。中国名は蔭地冷水花。全体に多汁質でみずみずしいのでミズの名がつけられ、アオミズ同様に山菜として食用にされることがある。ミズ属は約400種からなる大きな属で全世界の熱帯~冷温帯に分布し、とくに熱帯には多くの種がある。日本には本種のほかに、アオミズ、コケミズ、ミヤマミズなど9種が自生し、熱帯アメリカ原産のコゴメミズが帰化している。葉に白斑(はくはん)が入る中国南部からベトナム原産のアサバソウ(麻葉草)P. cadierei Gagnep. et Guillem.などいくつかの種類が観賞用に温室などで栽培される。アサバソウの中国名は花葉冷水花。
[米倉浩司 2019年12月13日]
おもに東北地方におけるウワバミソウの呼び名。若い茎を食用とし、また夏以降に茎の節(ふし)に生じるムカゴを食用とする地方もある。
[米倉浩司 2019年12月13日]
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…低山地の湿った場所に生えるやわらかいイラクサ科の一年草(イラスト)。近縁のミズP.hamaoi Makinoとともに日本全土に広く分布し,ごく普通の植物である。茎は高さ30~50cm,無毛でやわらかい。…
…アスパラガスに似た風味があり,ゆでたり,てんぷらにして食べる。(6)ミズ イラクサ科の多年生草本。過食したヘビがこの草を食うとたちまち消化するといわれ,ウワバミソウ,クチナワジョウゴの別名がある。…
※「ミズ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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