改訂新版 世界大百科事典 「硫化建染染料」の意味・わかりやすい解説 硫化建染染料 (りゅうかたてぞめせんりょう)sulfur vat dye 硫化染料の一種で,染色の際アルカリ性ハイドロサルファイトNaOH+Na2S2O4で還元して染める染料。一般に硫化染料より色調,堅牢度などが優れたものが多い。その代表的な染料はヒドロンブルー(C.I.Vat Blue 43)で,カルバゾールインドフェノール,硫化ナトリウムNa2S,硫黄Sをエチルアルコール中で融解して製造する。木綿などセルロース繊維を建染染料と同様な染法で濃青色に染める。化学構造は,カルバゾールインドフェノールが複雑に重縮合したものと思われる。 執筆者:新井 吉衞 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by