化学辞典 第2版 の解説
硫酸グアニジニウムアルミニウム
リュウサングアニジニウムアルミニウム
aluminium guanidinium sulfate
Al[C(NH2)3](SO4)2・6H2O(287.28).1955年に,室温以上で強誘電体の性質を示す水溶性の結晶としてはじめて見いだされた時点で,“guanidine aluminium sulfate hexahydrate”とよばれていたので,頭文字から略号GASHがつくられた.硫酸グアニジンと硫酸アルミニウムとの混合水溶液から晶出させてつくる.無色の三方晶系結晶.約200 ℃ で熱分解する.キュリー点より分解温度が低いので,実質上キュリー点のない強誘電体である.AlをCr,V,Gaなどに置換した同型の結晶(GASH族)も同様の性質がある.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報