精選版 日本国語大辞典 「硫酸銅」の意味・読み・例文・類語
りゅうさん‐どう リウサン‥【硫酸銅】
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銅の硫酸塩で、一価および二価銅の化合物が知られている。
(1)硫酸銅(Ⅰ) 無色あるいは灰色の粉末。化学式Cu2SO4、式量223.15。銅を200℃に加熱した濃硫酸に溶かし、これをメタノール(メチルアルコール)中に滴下して沈殿させる。あるいはエーテル中で酸化銅(Ⅰ)と硫酸ジメチルの当量を反応させる。乾燥空気中では安定であるが、湿った空気中では徐々に、水を加えればただちに分解する。
(2)硫酸銅(Ⅱ) 無水和物CuSO4と五水和物がある。無水和物はハイドロカイアナイトとして、五水和物は胆礬(たんぱん)として天然にも産する。無水和物は無色の粉末。式量159.6。メタノールにはわずかに溶けるが、エタノール(エチルアルコール)には溶けない。水を吸収して五水和物になりやすいため、有機化合物の乾燥剤ないしは脱水剤として用いられる。
五水和物は、銅に希硫酸と空気を作用させるか、酸化銅(Ⅱ)CuOを希硫酸に溶かし、濃縮して結晶化させる。工業的には黄銅鉱に空気を通じて熱し、生じた硫酸銅(Ⅱ)を水で抽出するか、銅精錬の電解廃液を利用するなどして得られている。青色の結晶。乾燥空気中では徐々に風解する。熱すると45℃で三水和物CuSO4・3H2Oに、110℃で一水和物CuSO4・H2Oに、250℃で無水和物となる。水によく溶け、グリセリン、メタノールなどにも溶ける。水酸化ナトリウム水溶液を加えて熱すると黒色の酸化銅(Ⅱ)を沈殿する。アンモニア水では初め塩基性硫酸銅の青緑色沈殿を生じるが、過剰のアンモニアで、濃青色のアンミン錯塩を生ずる。
CuSO4・Cu(OH)2+8NH3
―→[Cu(NH3)4]SO4+[Cu(NH3)4](OH)2
電解液となるほか、他の銅塩の原料、顔料、ボルドー液の原料、媒染剤、分析試薬など各種の用途がある。
[中原勝儼]
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