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硫酸塩 りゅうさんえんsulfate

翻訳|sulfate

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

硫酸塩
りゅうさんえん
sulfate

硫酸の塩の総称。正塩と水素塩 (酸性塩) がある。水素塩はかつて重硫酸塩ともいわれたが,化学構造からみて誤称。正しくは硫酸水素塩。一般式 MHSO4 。アルカリ金属のみについて知られている。水に易溶。いずれも加熱により水を失い,ピロ硫酸塩 M2S2O7 に変ることを特徴とする。ピロ硫酸塩をさらに加熱すると,三酸化硫黄 (無水硫酸) を放出して正塩に変る。正塩 M2SO4 は普通硫酸塩といわれるもので,多くの金属の硫酸塩は水に可溶である。ただし,アルカリ土類金属および鉛の硫酸塩は難溶である。一般に水溶性の塩は,リョクバン FeSO4・7H2O ,コウバン ZnSO4・7H2O ,タンバン CuSO4・7H2O のように結晶水を含むものが多く,またミョウバンのように錯塩が形成される場合もある。

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大辞林 第三版の解説

りゅうさんえん【硫酸塩】

硫酸分子に含まれる二つの水素原子のうち一つまたは二つが金属などの陽イオンで置換された塩。一般に水に溶けやすいが、カルシウム塩・バリウム塩・鉛塩などは難溶。各種金属の硫酸塩鉱物が天然に存在し、資源として有用。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

硫酸塩
りゅうさんえん
sulfate

硫酸の塩。一般式MI2SO4のような正塩。MIHSO4のような酸性塩のほか、種々の塩基性塩が知られている。天然には火成岩中に含まれることもあるが、多くは石膏(せっこう)、重晶石、硫酸鉛鉱などの風化生成物である。一般に金属、金属の酸化物、水酸化物、炭酸塩などを希硫酸に溶かしてつくる。また、塩化物や硝酸塩などを硫酸と熱してつくる方法、三酸化硫黄(いおう)SO3と金属酸化物との直接作用、または硫化物を酸化するなどの方法もある。
 正塩は一般に無色の結晶。遷移金属の塩では多くが有色。多くの場合結晶水をもち、二価金属塩は普通六~七水和物であるが、銀、カリウムなどの塩は結晶水をもたない。熱すると含水塩は無水和物になり、さらに熱すると分解して酸化物となるが、かなり高温まで安定なものも多く、とくにアルカリ金属塩やアルカリ土類金属塩は安定である。バリウム、鉛の塩は水にほとんど不溶、カルシウム塩も水に溶けにくい。
 酸性塩は正塩に比べて一般に融点が低い。また、水溶液が酸性を示すものが多い。アルカリ金属塩は融解すると種々の化合物を溶かす性質があるので融剤として用いられる。可溶性硫酸塩は複塩をつくりやすく、モール塩やミョウバンなどはその代表例である。[守永健一]

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世界大百科事典内の硫酸塩の言及

【硫酸】より

…硫酸は強い二塩基酸であり希硫酸(希水溶液)中では第1段の解離はほとんど完全であり第2段の解離定数はK2=2×10-2(18℃)である。 H2SO4⇄H+HSO4 HSO4⇄H+SO42-希硫酸と金属との反応は一般にイオン化系列の水素よりも上位のものは水素を発生して溶解し硫酸塩を生ずる。熱濃硫酸の場合はH2SO4―→SO3+H2Oに解離し,このSO3による酸化力があるので銅や水銀などイオン化系列で水素より下位のものであっても二酸化硫黄SO2を発生して溶解し硫酸塩とする。…

※「硫酸塩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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