磯隠(読み)いそがくる

精選版 日本国語大辞典 「磯隠」の意味・読み・例文・類語

いそ‐がく・る【磯隠】

[1] 〘自ラ四〙 海浜または海中の石の陰に隠れる。
万葉(8C後)三・三八八「潮騒(しほさゐ)の浪をかしこみ 淡路島 礒隠(いそがくり)居て いつしかも この夜の明けむと」
[2] 〘自ラ下二〙 (一)に同じ。
源氏(1001‐14頃)行幸「うらめしや興津玉藻(おきつたまも)をかづくまで磯がくれけるあまの心よ」
[語誌]「万葉」の表記は「礒隠」で、動詞「かくる」の上代における活用に従って「いそがくり」と訓まれるが、西本願寺本訓は「イソカクレ」で、中古・中世にはこの下二段「いそがくれ」が使われた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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