礼讃(読み)らいさん

精選版 日本国語大辞典 「礼讃」の意味・読み・例文・類語

らい‐さん【礼賛・礼讚】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 仏語。三宝を礼拝して、その功徳を賛嘆すること。また、その文。
      1. [初出の実例]「復有河濯流、奏楽散華、往来楼殿、礼讚如来之者」(出典:往生要集(984‐985)大文二)
      2. 「六時の礼讚(ライサン)声澄みて、朝暮の念仏いと貴し」(出典:源平盛衰記(14C前)一七)
    2. その偉大さなどをほめたたえること。また、ありがたく思うこと。〔社交用語の字引(1925)〕
      1. [初出の実例]「氏も、神曲を以って、人類所産の最高の作品であると極言して、礼讚(ライサン)してゐる」(出典:ダンテについて(1927)〈正宗白鳥〉一)
  2. [ 2 ] 善導著の「往生礼讚偈(おうじょうらいさんげ)」のこと。
    1. [初出の実例]「最後に礼讚の聴聞を欲し給しは」(出典:最須敬重絵詞(1352)六)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の礼讃の言及

【六時礼讃】より

…声明曲(しようみようきよく)の総括名。極楽往生を願う(げ)で,《往生礼讃偈》《往生礼讃》《礼讃》とも称し,《日没礼讃偈》《初夜礼讃偈》《中夜礼讃偈》《後夜礼讃偈》《晨朝(じんじよう)礼讃偈》《日中礼讃偈》の6曲を指す。浄土系諸宗と浄土真宗系の一部の宗派の法要に用いる。…

※「礼讃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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