社外船(読み)しゃがいせん

精選版 日本国語大辞典 「社外船」の意味・読み・例文・類語

しゃがい‐せんシャグヮイ‥【社外船】

  1. 〘 名詞 〙 大手の海運会社以外の、中小の海運会社が所有する船舶。また、中小の海運会社が不定期航路の運航を主としていることから、不定期船別称としても用いられる。
    1. [初出の実例]「千噸以下の社外船のマドロスが組合を持たないって事はいけない」(出典:ガトフ・フセグダア(1928)〈岩藤雪夫〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の社外船の言及

【海運業】より

… しかし,日本には江戸時代から,菱垣廻船樽廻船北前船など伝統的〈大和船〉を多数の船主が沿岸航路に運航しており,これら在来船主は西南戦争後〈大和船〉を洋式帆船に切り替え,1887年ころから汽船を購入してその運航に乗り出した。92年これら小規模船主は,政府補助下の大会社である郵船,商船と対抗するため日本海運業同盟会を組織し,郵船,商船の両社を〈社船〉,それ以外の船主を〈社外船〉と呼ぶことになった。 1893年日本郵船は紡績連合会の支援下にボンベイ航路を開設し,インド綿花の積取りに進出していたが,日清戦争で汽船海運の緊急重要性を認識した政府は,96年〈航海奨励法〉〈造船奨励法〉を公布し,そのもとで日本郵船は北米シアトル航路,欧州航路,オーストラリア航路の三大遠洋航路を一気に開設し,この年設立された東洋汽船会社も北米サンフランシスコ航路を開設した。…

※「社外船」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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