日本歴史地名大系 「神林地区」の解説 神林地区かんばやしちく 長野県:松本市神林地区市の南部、松本城より約五キロの地帯、鉢盛(はちもり)山より流れ下る鎖(くさり)川が、今井(いまい)村を経て地区の中央を流れ、川の上を上神林(かみかんばやし)、下を下神林、略して上神・下神という。村を灌漑する水はこの鎖川の自然流と、東筑摩郡波田(ひがしちくまぐんはた)町赤松から揚水し、波田町・和田村を経て神林にくる神林堰による。「東筑摩郡村誌」に「地勢平坦にして四隣村落ノ田圃ニ接ス、是ヲ以テ山林甚ダ少ク随テ薪炭ニ乏シ」「地味大約土(ローム層)或者土砂交リ是ニ於テ沃土ニハ無クト雖モ又甚ダ磽石田ニモ非ズ、故ニ稲・麦・粱・粟・大豆・稗・蕎麦・桑等ニ適シ水利ノ便ハ専ラ神林堰ノ水ニ頼ル」とあり、畑地・水田もほぼ均等にあるが山林・原野は乏しい。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報