神湊浦(読み)こうのみなとうら

日本歴史地名大系 「神湊浦」の解説

神湊浦
こうのみなとうら

[現在地名]宗像市神湊

草崎くさざき半島基部の東側にあり、宗像七浦の一(津屋崎町史)漁場は西はかつ島から東は江口えぐち川まで(地理全誌)。鎌倉期の宗像宮年中諸神事御供下行事(宗像大社所蔵文書/神道大系神社編四九宗像)に「湊木皮の社」がみえる。「応安神事次第」にも四月一日の「湊木皮社」の祭事が載る。「社者禰宜作ル」と記されるように同社は仮社であった。祭事には「貝鮑ハ湊浦ノ役」「魚ハ小開浦ノ役」「富ハ小勝浦ノ役」とあり(以上甲本)、浦人の信仰を集めていた。一二月一八日には湊社の祭事があり、戊本・癸本には「津加気志ト申」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報