私賤(読み)しせん

精選版 日本国語大辞典 「私賤」の意味・読み・例文・類語

し‐せん【私賤】

〘名〙 令制で、官賤に対して、有力豪族などが所有して駆使する奴婢家人私奴婢(しぬひ)。⇔公賤(こうせん)。〔令義解(718)〕

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デジタル大辞泉 「私賤」の意味・読み・例文・類語

し‐せん【私×賤】

律令制で、私有賤民家人けにん私奴婢しぬひをいう。⇔官賤

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世界大百科事典(旧版)内の私賤の言及

【奴婢】より

…公奴婢は人頭税として綿布1匹,米2斗の〈身貢〉を収めたため,所属官衙の財源の一部でもあった。私奴婢(私賤)は,主家に同居する率居奴婢と別居する外居奴婢があるが,いずれも主家にとっては生産手段の一部であるし,売買,贈与,入質,相続の対象となる貴重な財産である。このため奴婢・良民間,公私奴婢間に生まれた子の帰属が問題となった。…

※「私賤」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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