移動組立法(読み)いどうくみたてほう(その他表記)moving assembly method

日本大百科全書(ニッポニカ) 「移動組立法」の意味・わかりやすい解説

移動組立法
いどうくみたてほう
moving assembly method

部品集積と組立てによって製品を生産する方法の一つ。静止組立法に対比される。組み立てられる生産対象物が組立て作業を行う生産主体(作業者)の間を移動し、順次に部品の装着と必要な加工溶接など)を受けて製品に仕上げられる方法である。生産主体を工程順に配置し、各工程の作業時間を均等化し、各工程間をコンベヤーのような運搬用具で連結すると、生産工程全体が同調するきわめて能率的な生産システムができあがる。

 このような同調的流れ作業による移動組立法を自動車の生産に応用し、画期的なコストダウンに成功した最初の例が、アメリカの自動車王H・フォードによるフォードシステムである。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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