程こそあれ(読み)ホドコソアレ

デジタル大辞泉 「程こそあれ」の意味・読み・例文・類語

ほどこそあれ

…するとすぐに。…するや否や。
「ここかしこに取り付く―、落ち重なり落ち重なりつかみつく」〈保元・下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「程こそあれ」の意味・読み・例文・類語

ほど【程】 こそ=あれ[=ありけれ]

するや否や。するとすぐに。
曾丹集(11C初か)「さむしとてみちをやすらふほどこそあれいもがりとだにおもひたちなば」
徒然草(1331頃)一九「花もやうやうけしきだつほどこそあれ、折しも雨風うちつづきて、心あわたたしく散り過ぬ」
[語誌]「こそ+活用語の已然形」の逆接の構文で、しかも「こそあれ」は「こそかくあれ」「こそよくあれ」などの「かく」「よく」を省略したもの。従って、本来は「~のほど(時分・期間・時期)は、そのようであったが・よかったが」の意を表わしていたが、次第に前件事態に対して後件の事態が切迫した場面に用いられるようになり、中世以降「~するや否や・~するとすぐに」の意を担うようになった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android