穴埋(読み)あなうめ

精選版 日本国語大辞典 「穴埋」の意味・読み・例文・類語

あな‐うめ【穴埋】

〘名〙
① 穴を土などで埋めること。
② 損失、消費を償うこと。
※社会百面相(1902)〈内田魯庵〉宗教家「迚(とて)も千円の穴埋は出来ないよ」
欠点短所、不行届などを補いつくろうこと。
堕落(1965)〈高橋和巳〉四「式典やパーティに出席するわけにもいかなかったその穴埋めを」
④ あきや空欄のできた時、それを補うこと。特に、印刷の際、組版の都合で生じた余白を、カットや文章で埋めること。また、そのカット、文章。
※漫談集(1929)笑かす話〈大辻司郎〉「穴埋(アナウメ)記事のお上手な人」
⑤ あることのできなくなった人に代わってそのことをすること。また、その人。休演者の代わりに出演すること。
ヰタ・セクスアリス(1909)〈森鴎外〉「鵠介は〈略〉父親の失った子の穴填をして、父親に安心させねばならないやうに思ふのである」
⑥ 試験問題などで問題文の一部にいくつかの空欄を設けてそれを答で埋めさせる出題方式。また、その空欄に答を記入すること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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