童心主義(読み)どうしんしゅぎ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「童心主義」の意味・わかりやすい解説

童心主義
どうしんしゅぎ

子供のもつ自由な感受性や鋭い直観力、豊かな空想力などを尊重し、童心の世界を絶対的な理想の世界とみる児童観および児童芸術観。第一次世界大戦後の『赤い鳥』を中心とする童話童謡時代におこった思想で、「いかなる成人たりとも……童心を失ひ得るものではない」(北原白秋)、「『童話』は……子供の心を失はないすべての人類に向つての文学である」(小川未明)などのことばから「童心主義」という呼称が生まれた。この提唱によって、大人の鑑賞に耐えうる優れた童話童謡が出現したが、同時に子供の興味をひかない懐古的耽美(たんび)的作品も現れた。

[西田良子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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