竹市雅俊(読み)たけいちまさとし

知恵蔵mini 「竹市雅俊」の解説

竹市雅俊

日本の生物物理学者。1943年11月27日、愛知県生まれ。66年に名古屋大学理学部を卒業後、68年に同大学で修士号(生物学)を取得。73年、京都大学にて理学博士号(生物物理学)を取得した。86年、京都大学理学部生物物理学科教授に就任。93年に同大学理学部附属分子発生生物学研究センター長となり、99年、同大学大学院生命科学研究科教授に就任した。2002年からは独立行政法人理化学研究所発生・再生総合研究センターのセンター長を務め、20年3月末まで理化学研究所の生命機能科学研究センターで研究チームのリーダーを務めた。20年3月31日、細胞同士を結び付け、臓器などを形づくる分子「カドヘリン」を発見した業績で、医学分野の研究で優れた業績をあげた人に授与され、ノーベル賞登竜門ともいわれるカナダガードナー国際賞を受賞した。

(2020-4-7)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「竹市雅俊」の解説

竹市雅俊 たけいち-まさとし

1943- 昭和後期-平成時代の細胞生物学者。
昭和18年11月27日生まれ。アメリカのカーネギー研究所研究員などをへて,昭和61年京大教授となり,平成5年同大付属分子発生生物学研究センター長。動物細胞の接着因子カドヘリンを発見し,がん転移の解明にも貢献する。8年学士院賞。12年理化学研究所発生・再生科学総合研究センター長。16年文化功労者。17年細胞生物学分野でエルキ・ルースラーティとともに日本国際賞。愛知県出身。名大卒。

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