笑気(読み)ショウキ

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改訂新版 世界大百科事典 「笑気」の意味・わかりやすい解説

笑気 (しょうき)
laughing gas

一酸化二窒素N2Oの俗称。吸入麻酔薬として用いられる。
酸化窒素

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の笑気の言及

【幻覚薬】より

…精神展開体験とは,自己内界に注意が向かい,思考力や感覚が高まったと感じ,自他の境が不明になり,人類ないし宇宙への合体感を意味する。精神展開薬は化学的に,(1)β‐フェネチルアミン(メスカリンアンフェタミンなど),(2)インドール系物質(ジメチルトリプタミン(DMT),サイロシビン,ハルミンなど),(3)副交感神経薬(アトロピン,フェンサイクリジンなど),(4)リゼルギン酸誘導体(LSD‐25など),(5)その他(笑気,ナツメグ,マリファナ,バナナの皮など)に分類されるが,作用の強弱によってマイナー・サイケデリクスとメジャー・サイケデリクス(メスカリン,LSD,サイロシビン,DMT,STP,JB‐329など)とに二大別されることもある。
[幻覚薬の研究史]
 中央アメリカでは古くからペヨーテなどの幻覚を起こす植物が知られていて宗教や儀式に使われてきた。…

【酸化窒素】より

…温度を上げると反応性は高くなり,木片,リン,硫黄などは空気中よりもよく燃える。【漆山 秋雄】 吸入すると顔面の筋肉が弛緩して笑ったように見えるので笑気とも呼ばれる。約70%の亜酸化窒素を酸素と混合して吸入させると無痛状態となるため,歯科の小手術,その他の浅麻酔の目的で用いられたことがある。…

【麻酔】より

…麻酔法が急速に発展したのは19世紀に入ってからであった。1799年デービーHumphry Davy(1778‐1829)は笑気(一酸化二窒素N2O)吸入の麻酔作用を発見,ロングCrawford Williamson Long(1815‐78)は1842年エーテル麻酔で頸部腫瘍摘出術を行った。歯科医W.T.G.モートンは46年10月16日マサチューセッツ総合病院臨床講堂でエーテル麻酔を供覧した。…

※「笑気」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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