笹ヶ谷村(読み)ささがたにむら

日本歴史地名大系 「笹ヶ谷村」の解説

笹ヶ谷村
ささがたにむら

[現在地名]土佐町笹ヶ谷

相川あいかわ村東南の標高四〇〇メートル以上の山間、笹ヶ峰の南西にある。「土佐州郡志」によれば南北・東西ともに一里で、「其土赤」とある。元禄郷帳は「さゝが谷村」と記す。もり郷の一。

天正一五年(一五八七)の森村地検帳の熊内村のうちに「サヽカ谷」とみえ、二筆で検地面積一反二〇代、うち一筆は居屋敷。この二筆とも元禄六年(一六九三)写の地検帳には「野村甚兵衛上知」と記されている。野村甚兵衛は近世初期、執政野中兼山の下で浦奉行を勤めたが、苛酷な浦方施政により上灘方面の庄屋から訴えられ(寛文三年「上灘草臥申覚」野中兼山関係文書)、兼山失脚ののちその所領も没収されたのである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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