箕箒の妾(読み)きそうのしょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「箕箒の妾」の意味・わかりやすい解説

箕箒の妾
きそうのしょう

人妻の謙譲語。「ちり取り(箕)とほうき(箒)の下女」の意。中国、漢の初代の皇帝高祖(劉邦(りゅうほう))が、まだ若く微賤(びせん)であったころ、彼の人相を占った呂翁(りょおう)が、「季(若者)が相に如(し)くはなし。願わくば、季自愛せよ。臣に息女あり。願わくば、季が箕箒の妾となさん」といって、娘を劉邦に与えた、と伝える『漢書(かんじょ)』「高祖紀」の故事によるもの。この娘が呂后で、2代皇帝恵帝の母である。

[田所義行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android