箱入(読み)はこいり

精選版 日本国語大辞典 「箱入」の意味・読み・例文・類語

はこ‐いり【箱入】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 箱に入れてあること。また、そのもの。
    1. [初出の実例]「毎年さだまって遺言状をしたため、箱入(ハコいり)にして封印付け」(出典浮世草子西鶴織留(1694)一)
  3. 特に、貨幣を所定の箱に詰めること。また、その貨幣。
    1. [初出の実例]「此丁銀箱入(ハコいり)にして請取」(出典:浮世草子・西鶴織留(1694)二)
  4. 大事な品を箱に入れて保存するように、大切にすること。また、そのものやその人。
    1. [初出の実例]「木辻鳴川に大事にかける箱入の大臣」(出典:浮世草子・傾城色三味線(1701)鄙)
  5. その人のもつ芸のうちで一番得意なもの。十八番。おはこ。
    1. [初出の実例]「箱入(ハコいり)の芸に山崎与次兵衛の奴(やっこ)浅尾為十郎が身ぶり物真似で」(出典:浮世草子・当世銀持気質(1770)一)
  6. はこいりむすめ(箱入娘)」の略。
    1. [初出の実例]「お鯛茶屋の箱入。指もささせず賞翫しおる」(出典:浄瑠璃・夏祭浪花鑑(1745)三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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