改訂新版 世界大百科事典 「節後繊維」の意味・わかりやすい解説
節後繊維 (せつごせんい)
postganglionic fiber
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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…すなわち,中枢神経系と効果器の間には少なくとももう一つ別の自律神経ニューロンが介在し,このような自律神経ニューロンの集合を自律神経節autonomic ganglionという。中枢神経系内に細胞体をもつ自律神経起始ニューロンのことを節前ニューロンpreganglionic neuron,その軸索を節前繊維preganglionic fiberと呼び,自律神経節に細胞体をもつニューロンのことを節後ニューロンpostganglionic neuron,その軸索を節後繊維postganglionic fiberと呼ぶ。自律神経節で節後ニューロンとシナプス結合する節前ニューロンが,アセチルコリンを化学伝達物質とするアセチルコリン作動性ニューロンであるのに対して,効果器に直接に連絡する節後ニューロンには,アセチルコリン作動性のものと,ノルアドレナリン作動性のものとがある。…
…このうち,体壁に向かうものは幹神経節内に起始細胞体をもつ場合が多く,(1)交感神経幹と脊髄神経との間の灰白交通枝を通って脊髄神経の中に入り,頸部以下の全身皮膚の立毛筋あるいは汗腺に達するもの,(2)交感神経幹を離れるや否や最寄りの動脈壁に達し,動脈の平滑筋に対する支配を行いながら動脈分布上の最終地点としての頭部の皮膚と内臓(眼球など),あるいは頸胸部内臓に達するもの,(3)交感神経幹を離れてから心臓に向かう上,中,下心臓神経あるいは胸心臓神経をつくり心臓に直行するもの,のいずれかとなる。 一方,椎前神経節内の起始細胞体から出る節後繊維は腹部内臓に向かうものが多く,その際に内臓に分布する動脈壁を通路として利用する。交感神経系の節後繊維の末端からは神経伝達物質としてのノルアドレナリンが放出されるが,これにより皮膚の立毛筋はいっせいに収縮を起こして,いわゆる総毛立つ状態となり,また少なくとも皮膚の血管は内腔の狭小化を示すために皮膚の蒼白化および血圧上昇を招く。…
…すなわち,中枢神経系と効果器の間には少なくとももう一つ別の自律神経ニューロンが介在し,このような自律神経ニューロンの集合を自律神経節autonomic ganglionという。中枢神経系内に細胞体をもつ自律神経起始ニューロンのことを節前ニューロンpreganglionic neuron,その軸索を節前繊維preganglionic fiberと呼び,自律神経節に細胞体をもつニューロンのことを節後ニューロンpostganglionic neuron,その軸索を節後繊維postganglionic fiberと呼ぶ。自律神経節で節後ニューロンとシナプス結合する節前ニューロンが,アセチルコリンを化学伝達物質とするアセチルコリン作動性ニューロンであるのに対して,効果器に直接に連絡する節後ニューロンには,アセチルコリン作動性のものと,ノルアドレナリン作動性のものとがある。…
…B型繊維に属するものの大部分は自律神経系の節前繊維であり,太さは3μm以下,伝導速度は3~15m/sとなっている。C型繊維は太さ0.2~1.5μm,伝導速度は0.3~1.6m/sのものであって,自律神経系の節後繊維の大部分,および皮膚と内臓からの痛みを伝えるような知覚繊維の一部分がこれに含まれる。 単一神経繊維は引っ張られると簡単にちぎれるような性質の,もろい構造である。…
※「節後繊維」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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