精選版 日本国語大辞典 「汗腺」の意味・読み・例文・類語
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皮下組織内にある皮膚腺の一つで、汗を分泌する。外分泌腺で、その導管は汗管とよばれ、細長い円筒形で、皮下組織と真皮の中を軽く螺旋(らせん)状に曲がりながら上行し、真皮乳頭の間から表皮に入り、最後には外皮表面の最高部である皮膚小稜(しょうりょう)の頂に開口する。その開口部を汗孔(汗口)という。汗腺は形態的、生理的に異なるエクリン腺(小汗腺)とアポクリン腺(大汗腺)に分けられる。特殊型としてまつげの根部近くにある睫毛腺(しょうもうせん)をはじめ、肛門周囲腺(こうもんしゅういせん)(肛囲腺)や耳道腺(耳垢腺(じこうせん))があるが、いずれもアポクリン腺に属する。エクリン腺は大量の水分を分泌して体温調節に関与する汗腺で、毛とは関係なく分布するが、アポクリン腺はヒトの場合、退化してわきの下などの毛とともに局在し、体温調節には関与しない。両者は解剖学的にも分泌生理学的にも根本的な差はなく、アポクリン腺からエクリン腺への進化過程に沿った一連の変化であることが認められている。
[齋藤公子]
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…汗は古くは皮膚にある無数の小孔から体液がしみ出すものと考えられてきたが,1833年にJ.E.プルキンエらによって特殊な分泌腺(汗腺)が皮膚に存在することが明らかとされて以来,科学的研究の対象となったが,その後の研究の進歩は遅々たるものであった。1920年ころになって,久野寧がモンゴル地方に自生するマオウの発汗作用の研究をきっかけとして,系統的に広範な研究を重ねた結果,発汗機能について多くの基本的事実が見いだされ,発汗生理学が初めて学問的に体系づけられるに至った。…
…気候順応の例としてよく日本人の耐暑性があげられる。耐暑性は一般に汗腺数が目安となる。日本人の汗腺数は熱帯の住民より少なく,寒冷地の住民より多い。…
…真皮も膠原繊維束がさまざまな方向に交錯して走る厚くてじょうぶな層として発達し,その下には多量の脂肪を含む皮下組織が存在し,神経や血管の通路となっている。また,哺乳類では小汗腺,大汗腺,皮脂腺,乳腺の四つの皮膚腺が出現する。小汗腺は全身に分布し,水分の多い分泌物を出して,毛とともに体温調節に重要な働きをする。…
※「汗腺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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