素槍(読み)スヤリ

デジタル大辞泉 「素槍」の意味・読み・例文・類語

す‐やり【素×槍】

穂先がまっすぐで枝のない槍。すぐやり。
さやをはずした抜き身の槍。

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精選版 日本国語大辞典 「素槍」の意味・読み・例文・類語

す‐やり【素槍・素鑓】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 穂先のまっすぐな槍。十文字槍鎌槍などの横手のあるものに対していう。直槍(すぐやり)
    1. [初出の実例]「かかる処にすやりを持たる敵一人大膳に突かかる」(出典:別所長治記(1580‐92頃))
  3. 刃の部分をおおいかくす鞘(さや)をはずして、ほさきをむき出しにした槍。抜き身の槍。

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世界大百科事典(旧版)内の素槍の言及

【槍術】より

…戦国時代以降,急速に上級武士の間に用いられるようになり,槍の種類も多くなった。素槍(すやり)のほかに,片鎌槍,十文字槍など多くの種類をもつ鎌槍,鍵槍,管槍(くだやり)などが加わり,これが槍の四つの基本形式といえる。槍の普及とともに槍術も大いに進歩し,安土桃山時代ころから流派も続出した。…

【槍∥鎗∥鑓】より

…長い柄をもった尖頭器。柄をさし込む部分が袋状になっているものは矛(ほこ)とも呼ばれる。
【先史・古代の槍】
 木製,竹製の槍は,古くから人類が武器として用いたにちがいない。しかしながら,骨とか石とかを先端につけた槍は,旧石器時代でもごく末期に,しかもまれにしかつくられなかったらしい。それも手軽な投槍の類で,銛(もり)などと同様な用途をもったものかと思われる。もしちがうとすれば,ソリュートレ期にみる大きな葉形尖頭器であろう。…

※「素槍」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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