絃曲粋弁当(読み)げんきょくすいべんとう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「絃曲粋弁当」の意味・わかりやすい解説

絃曲粋弁当
げんきょくすいべんとう

上方端歌の歌本。「絃曲」は題簽の角書 (つのがき) 。初編の初版は安永3 (1774) 年であるが,天明1 (81) 年に塩屋平助が旧版改補,2編を同3年,3編および以上合冊を寛政6 (94) 年,4編および以上合冊の『 (絃曲) 粋弁当大成』を文化4 (1807) 年にそれぞれ刊行。同 14年には『 (絃曲唱歌) 続粋弁当』初編 (『〈今様絃曲〉粋弁当』ともいう) が,中村芝翫 (3世中村歌右衛門) の序をつけて刊行され,文政3 (20) 年には正編4冊と合冊された。のちの『浮れ草』や『粋の懐 (ふところ) 』などとの比較によって,上方のはやり端歌の変遷を知ることができる。

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