経営資本(読み)けいえいしほん(その他表記)Betriebskapital[ドイツ]
operating capital

改訂新版 世界大百科事典 「経営資本」の意味・わかりやすい解説

経営資本 (けいえいしほん)
Betriebskapital[ドイツ]
operating capital

企業に投下されている総資本のうち,生産活動ないし販売活動を中心とした企業本来の経営活動に運用されている資本をいう。経営資本の金額は,通常,企業の投下総資本(貸借対照表上の資産総額)から,企業本来の経営活動に直接的ないし有機的には関連しないと考えられる資本部分((1)建設仮勘定などの未稼働資産額,(2)未利用の土地・建物や運休中の設備などの遊休資産額,(3)関係会社有価証券などの投資その他の資産額,(4)もしあれば繰延資産額)を控除して求められる。経営分析とりわけ財務分析領域において,経営効率の総合指標と考えられる〈資本利益率〉の一つとして〈経営資本営業利益率〉を求めるために,経営資本の概念と計算とが重要視される。しかしながら,現行の財務諸表制度のもとでは経営資本の的確な算定はきわめて難しい。このため,経営資本営業利益率も一般には用いられていない。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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