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財務分析 ざいむぶんせきfinancial analysis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

財務分析
ざいむぶんせき
financial analysis

財務諸表分析ともいう。企業が公表する損益計算書,貸借対照表,利益金処分計算書などの決算書類により与えられる会計数値 (財務データ) を用いて,当該企業の財務状況ならびに経営成績を知り,さらには将来の企業の業績展開の予測をしようとする分析。ここにいう会計数値とは主として貨幣価値で示される計数的情報をさす。分析の方法としては,一企業内の財務データを時系列的に分析する (期間比較) ,他企業の財務データと比較する (相互比較) ,目標値を算出してそれと比較するなどの方法があるが,この場合の財務データは貨幣価値をそのまま用いる実数分析,あるデータと他のデータとの相対値を算出して用いる比率分析とがある。そして比率分析は関係比率分析,趨勢比率分析,構成比率分析などに分けられる。さらに財務分析は分析する立場の違いによって内部分析と外部分析とに分けられ,前者は経営者が企業の経営管理を行うために財務データを集め,これを分析して非能率の場所を発見してこれを除去し,経営成績の向上をはかる手段として用いるのに対して,後者は企業の利害関係者 (株主,債権者,取引先,監督官庁など) がその企業の業績や財政状態を把握する手段として用いる。通常財務分析は後者の目的に用いられることが多い。なお財務分析の類似用語に経営分析という名称がしばしば用いられるが,経営分析は財務データ以外の経営統計資料,原価計算からの資料,その他企業内部者だけが得られる諸資料を駆使して分析する技法をも含むものとするのが一般的で,財務分析より広義に理解される。

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デジタル大辞泉の解説

ざいむ‐ぶんせき【財務分析】

財務諸表に示されている会計数値を分析して企業の経営状態を把握し、問題点を摘出すること。財務諸表分析

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世界大百科事典 第2版の解説

ざいむぶんせき【財務分析】

企業は,財務諸表によって利害関係者に対して,企業の財務状態および経営成績に関する情報を提供するが,企業の収益性・安定性・将来性を正確にとらえる目的で財務諸表の数値を基に,これらについて分析を行うことを財務分析あるいは財務諸表分析という。今日最も一般的な企業の形態である株式会社は商法によって計算書類(財務諸表)の作成が義務づけられており,商法の計算に関する規定に従って財務諸表が作成される。通常,債権者や株主に事業報告書が提供されるが,その中には商法に基づく財務諸表が記載されている。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

ざいむぶんせき【財務分析】

企業の収益性・安全性などを財務諸表を通じて分析すること。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

財務分析
ざいむぶんせき
financial analysis

企業の財務状態を分析し、その良否を判断すること。経営内容を分析する経営分析の主要部分として発展してきた。財務分析には、分析主体の所在によって、内部財務分析と外部財務分析がある。前者には資料の制約がないが、後者にはそれがあるため、財務諸表分析がそのまま外部財務分析になる。その方法としては、比較法比率法、趨勢(すうせい)法の3種がある。比較法にはさらに、2期またはそれ以上の財務諸表を比較して変化を知る時間的比較法と、合計額を100として各項目を百分率で示す構成的比較法とがある。比率法はもっとも広く用いられるが、各項目相互間の比率を算出して、良否を判断するものである。たとえば、支払い能力をみる流動比率は、(流動資産/流動負債)×100であり、通説では200%以上が健全であるとされる。趨勢法は、2期以上の財務諸表をとり、最初の年度の金額を各項目ごとに100とし、その後の年度の金額を指数の推移でみるものである。[森本三男]

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世界大百科事典内の財務分析の言及

【経営分析】より

…信用分析では,企業の支払能力や債務の弁済可能性を検討するため,企業の財務要因や人的・技術的要因,市場・産業の経済要因などが分析される。とくに財務要因の分析は財務分析ともいわれ,実数法や比率法などを用いて収益性,流動性,回転率などが調べられる。信用分析では,一般に流動比率(流動資産÷流動負債)などの流動性指標や資金運用表が重視されるが,継続して活動する企業にとって支払能力の源泉は収益力であるから,収益性の分析は欠かせない。…

※「財務分析」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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