経鼻薬(読み)けいびやく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「経鼻薬」の意味・わかりやすい解説

経鼻薬
けいびやく

鼻腔内に投与し,鼻の粘膜からの吸収によって患部に適用されることを期待した薬物経口投与,静脈投与などのように肝臓での分解を受けにくいため,体内での薬物濃度が一定するという長所があり,ペプチドや蛋白系薬物の投与に適していると考えられる。子宮内膜症治療剤の酢酸ブレセリンや,中枢性尿崩症薬の酢酸デスモプシンなどがある。さらに,鼻粘膜頭蓋骨の篩板部分で脳脊髄液にきわめて近接していることから,脳内への薬物投与の可能性も示唆されている。これが実現されれば,血液-脳関門を通過せずに直接中枢系に作用する薬物送達が可能になり,アルツハイマー症治療などの利用も期待されている。

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