絵鞆村(読み)えともむら

日本歴史地名大系 「絵鞆村」の解説

絵鞆村
えともむら

[現在地名]室蘭市絵鞆町一―三丁目・祝津町しゆくづちよう二―三丁目・築地町つきじちよう小橋内町おはしないちよう一―二丁目・増市町ますいちちよう一―二丁目・港南町こうなんちよう一―二丁目など

明治六年(一八七三)から同三三年六月までの室蘭郡の村。絵鞆半島の先端部で、東は室蘭湾、西は太平洋に面し、南は札幌通さつぽろどおりなどの新室蘭に接する。絵鞆岬の前方に恵比須えびす島と大黒だいこく島がある。近世ヱトモ、アルチル(アルトル)、ニマ、ハルカルモイ(ハルカラモイ)などのコタンからなり(山川地理取調図など)、ヱトモ場所の中心地であった(新室蘭市史)。明治三年当時の様子を、出羽米沢藩の支配地調査に来た藩士宮島幹は「北行日記」同年九月一七日条に「辰ノ刻幌別会所出立ス(中略)、二里斗追分アリ、左ハヱトモ道、右ハ室蘭道ナリ、ヱトモハ猟場ニテ空番屋有之ノミ、猟ナキ時ハ壱人モ住居セサル由」と記している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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