絶対光度(読み)ぜったいこうど(英語表記)absolute magnitude

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「絶対光度」の意味・わかりやすい解説

絶対光度
ぜったいこうど
absolute magnitude

恒星の見かけの光度あるいは見かけの等級地球からその星までの距離に依存するから,星の真の明るさを比較するには,星をすべてある一定の距離におくことが必要である。この距離として,10パーセクすなわち 32.6光年をとり,星を地球からその距離においたとき示す光度をその星の絶対光度あるいは絶対等級という。太陽の見かけの光度は-26.8等であるが,その絶対光度は+4.8等にすぎない。また全天最輝星のシリウスとそれに次ぐ明るさのカノープスの見かけの光度はそれぞれ-1.5等および-0.7等であるが,絶対光度はそれぞれ+1.4等および-4.7等となり,実際にはカノープスのほうがシリウスよりも約 250倍明るいことがわかる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

潮力発電

潮の干満の差の大きい所で、満潮時に蓄えた海水を干潮時に放流し、水力発電と同じ原理でタービンを回す発電方式。潮汐ちょうせき発電。...

潮力発電の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android