絶対的依存感情(読み)ぜったいてきいぞんかんじょう(その他表記)schlechthinniges Abhängigkeitsgefühl

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「絶対的依存感情」の意味・わかりやすい解説

絶対的依存感情
ぜったいてきいぞんかんじょう
schlechthinniges Abhängigkeitsgefühl

F.E.D.シュライエルマッハーが『キリスト教信仰』 Der christliche Glaube nach den Grundsätzen der evangelischen Kirche (1821~22) で用いた術語。彼は『宗教論』 Reden über die Religion (1799) では宗教本質直観感情と定義したが,『信仰論』では直観の代りに絶対的依存感情となる。それは,あらゆる対立を超越した絶対者に自己の存在が由来している (依存している) という直接的な経験であり,絶対的自由の否定においてのみ自覚される。それは多様な宗教的形態をとって表現されるが,その最高の表現形態はキリスト教である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android