デジタル大辞泉
「否定」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ひ‐てい【否定】
- 〘 名詞 〙
- ① 論理学で、ある判断を偽であるとして述べること。また、このことを述べる言語的表現。定立の取消。⇔肯定。
- [初出の実例]「命題を得たるとき再び様と量との考へに反ることあり。様の考にて表(おもて)肯定を表といひ否定を裏(うら)といふ」(出典:学原稿本(1869)〈西周〉命題諸式)
- ② そうではないとうちけすこと。非とすること。認めないこと。⇔肯定。
- [初出の実例]「此事実を否定する訳には行くまい」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉四)
- ③ 文法で、打消の語法のこと。「否定形」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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否定
ひてい
negation
肯定の対語。ある事柄やその様態をあらしめまいとする意志。またある判断や命題を偽であるとする理性の行為。この意志と理性の両方の否定について,全面否定と部分否定がある。欠如や限定や矛盾や対立も広義の否定である。論理的には否定は肯定的措定にいたるための階梯とみることができ,それ自体肯定を含んでもいる (「SはPではない」という否定判断は「Sは非Pである」という肯定判断と等価である) 。また逆にある規定はそれ以外の規定の否定であるから,肯定と否定とは対立するだけではなく相関的である。この意味で一切の判断は否定を含んでおり,神を除く一切の存在者は否定を含んでいる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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否定
ひてい
negation 英語
négation フランス語
Verneinung ドイツ語
一つの命題が表す事柄が成り立たないとする精神の働きを否定の働きといい、またそれを表す命題を、先の命題の否定という。この説明のなかで、すでに「成り立たない」ということばを使ったように、否定はもっとも根本的な概念である。なお「すべての花は白い」の否定は、「すべての花は白くない」ではなくて、「白くない花がある」である。このように、否定をつくるときには注意しなければならない。
[吉田夏彦]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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普及版 字通
「否定」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
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