綱曳く(読み)ツナヒク

デジタル大辞泉 「綱曳く」の意味・読み・例文・類語

つな‐ひ・く【綱×曳く】

[動カ四]
牛馬などが、綱を引かれてさからう。
「あまた年こゆる山辺に家居して―・く駒もおもなれにけり」〈かげろふ・中〉
意地を張る。強情を張る。
「しかあらためむとも言はず、いたく―・きて見せし間に」〈帚木

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精選版 日本国語大辞典 「綱曳く」の意味・読み・例文・類語

つな‐ひ・く【綱引・綱曳】

  1. 〘 自動詞 カ行四段活用 〙
  2. つながれた綱を引く。つないだ綱を引っぱる。
    1. [初出の実例]「かのおぼえなかりし御簾のつまを、猫のつなひきたりし夕のことも」(出典:源氏物語(1001‐14頃)若菜下)
  3. 牛馬などが、引かれる方に寄るまいとして、さからう。
    1. [初出の実例]「あまたとしこゆる山べにいへゐしてつなひく駒もおもなれにけり」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
  4. すなおに従おうとしない。意地を張る。強情を張る。すねる。
    1. [初出の実例]「あらためむとも言はず、いたくつなひきて見せし間に」(出典:源氏物語(1001‐14頃)帚木)

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