緩寛（読み）ゆるりかん

精選版 日本国語大辞典

ゆるり‐かん ‥クヮン【緩寛】

〘副〙 (「ゆるり（緩）」に同意の漢字「寛」または「緩」をつけて意を強めたもの。「と」を伴って用いることもある) 「ゆるり（緩）」を強めた言い方。

※俳諧・毛吹草追加（1647）中「釜あけて火に当る身やゆるりくはん〈未得〉」

※浮世草子・好色万金丹（1694）二「さりとはゆるりくゎんとしたる坊主かな」

[補注]「ゆるりかん」の「かん」を、「鑵子」「関白」「観音」などにかけて、「ゆるりかんす」「ゆるりかんぱく」などとしゃれて用いることもある。「不死の薬の酒くむやうに、ゆるりくはんすととどをして、おほぶくいはふていたらく」〔俳諧・山の井‐春〕など。

出典　精選版 日本国語大辞典