練絹座(読み)ねりぎぬざ

改訂新版 世界大百科事典 「練絹座」の意味・わかりやすい解説

練絹座 (ねりぎぬざ)

絹座ともいわれ,中世祇園社を本所として絹織物の加工・販売にあたった座。成立は鎌倉初期で,1277年(建治3)正月《万物涌出諸庄園乃貢検納記録》にみえ,〈絹座左方神人平御房丸〉などとあるので,左方,大方,寄方など,いくつかのグループに分かれていたと推定される。南北朝期ごろには四条室町,五条坊門あたりに店舗をもち,札を支給されて営業している。諸役として札根銭を納めるほか,祇園会の桟敷用途も負担した。1431年(永享3)の《祇園社記》に〈一年一度 練絹座 土貢壱貫文〉とあるのは,このころ練絹座が健在であったことを物語る。しかし以後の足跡はたどれず,練貫(ねりぬき)座との関係も今一つ明確でない。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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