繰延税金負債

株式公開用語辞典 「繰延税金負債」の解説

繰延税金負債

繰延税金負債[くりのべぜいきんふさい]は、会計上の利益が税務上の課税所得より多くなるときに生じる。企業会計上の「資産」または「負債」の額と、課税所得計算上の「資産」または「負債」の額は、算出方法が異なるため金額が違ってくる。たとえば、現在の資産を時価で再評価し、簿価を差し引いた含み損益を計算し、差額金がプラスであるとする。またこの資産は近い将来、売却されるものとする。そして、この差額金に対して、会計上「みなし税金」がかかるとする。つまり会計上、資産を再評価し、これを計上する場合には、差額金及びみなし税金が計上される。その際のあらかじめ税金を払っておいたことにしておく「みなし税金」のことを、繰延税金負債と呼ぶ。しかし、税務上は、翌会計期以降、実際に売却した際に税金がかかり、その時点で計上されるもので、現時点では計上することができない。繰延税金負債は、実際に支払った税金が、本来支払う税金より少ないために、将来において払わなくてはいけなくなる状況をさす。

出典 株式公開支援専門会社(株)イーコンサルタント株式公開用語辞典について 情報

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