ベルギー北西部、首都ブリュッセルの西約50kmの東フランドル地方の古都ゲント(ヘント、〈蘭〉Gent、〈仏〉Gand、〈英〉Ghent)の旧市街の中心部のコーレンマルクト広場(Korenmarkt)近くにある大聖堂。ロマネスク様式とゴシック様式が混在した聖堂で、12世紀に建造が開始され16世紀に完成した。「ベルギーの七大秘宝」の一つといわれているファン・アイク(Van Eyck)兄弟の祭壇画「神秘の仔羊」(De Aanbidding Van Het Lam Gods)やルーベンスの(Pieter Paul Rubens、1577~1640年)の絵画があることで知られる。「神秘の仔羊」は、「ゲントの祭壇画」(Ghent Altarpiece)とも呼ばれているもので、24に分けられた場面から構成されている。ファン・アイク兄弟の兄のヒューベルトがこの聖バーフ大聖堂の三連祭壇画を手がけたが、制作途中の1426年に死去した。これを兄の弟子でもあった弟のヤン(Jan Van Eyck、1387~1441年)が完成させた。