…のちの包丁式はこうしたショーの形を整えたものである。歌舞や隠し芸を行うこともさかなと呼ぶようになり,〈肴舞(さかなまい)〉の語も生まれた。現在でもおせち料理にはめでたい食物としてかちぐり,ごまめ,かずのこ,コンブなどを用い,これを祝肴(いわいざかな)などと称するが,こうした風習は式肴といって,武家時代に重視されたものであった。…
… 〈仕舞〉という言葉は,所作や能の舞い方を意味する術語として室町期から用いられていた。また,酒宴の席などで能の一部分を謡い舞うことも行われていたが,それは〈肴舞〉(または座敷舞)と呼ばれ,余興的な芸であった。現在のような鑑賞芸としての仕舞の成立は,江戸初期まで下るようだ。…
…一般の宴会でも同様で,狂言《三人片輪》では〈いやいや順の舞じゃ,ひらに舞わしめ〉と強要している。宴の肴(さかな)の意味で肴舞の名称もあった。現在でも信濃,三河地方の雪祭や花祭の祭礼行事で,参集の役人が順次に神事舞の基本型を舞うことがあり,順の舞の名称を伝える。…
※「肴舞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
菊の節供,九月節供,重九 (ちょうく) ともいう。五節供の一つ。旧暦9月9日の節供で,奈良時代より,宮中では天皇が紫宸殿に出御し,群臣に宴を賜わり詩歌文章をつくらせる菊花の宴が行われ,年中行事となった...