肺の良性腫瘍(読み)はいのりょうせいしゅよう(英語表記)Benign lung tumor

六訂版 家庭医学大全科「肺の良性腫瘍」の解説

肺の良性腫瘍
はいのりょうせいしゅよう
Benign lung tumor
(呼吸器の病気)

 皮膚にできるいぼやほくろと同様に、肺にもいろいろな種類の良性腫瘍ができることがあります。これらの良性腫瘍は一般に無症状で、大きくなる速度も遅く、転移することはありません。良性腫瘍であることが明らかで、サイズが小さく、無症状であれば、そのまま経過を観察するだけで十分です。

 しかし、ゆっくりではあっても次第に大きくなりますし、腫瘍ができた部位によっては、(せき)や痰の原因になったり、気管や気管支を圧迫して肺炎や息切れなどを起こします。また、X線やCT検査では、肺がんなどの重要な病気と見分けがつかない場合もあります。放置しているとやがてがん化するものもあります。

 このような場合には、手術で腫瘍を取るべきとされています。肺の良性腫瘍と診断された場合、大きな心配は不要ですが、医療機関で注意深い経過観察を受けることが重要です。

出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報

家庭医学館「肺の良性腫瘍」の解説

はいのりょうせいしゅよう【肺の良性腫瘍】

 には、胸部X線写真では肺がんとそっくりなのに、大きくならない良性腫瘍が発生することがあります。
 多い順からあげると、結核腫(けっかくしゅ)、軟骨性過誤腫(なんこつせいかごしゅ)、奇形腫(きけいしゅ)といった、内部がつまった腫瘍と、気管支性嚢腫(きかんしせいのうしゅ)、血管腫(けっかんしゅ)など、内部が液体の腫瘍です。
 これらの腫瘍のなかには、3~4年もかかって、しだいに大きくなるものもありますので、良性とはいえ(結核腫を除いて)いつかは切除する必要があります。
 肺がんとちがい、内視鏡(気管支鏡)で発生部位の粘膜表面や粘膜下部の細胞を採取して、直接的に診断することが困難なのです。そのため、肺がんの可能性があると考えて手術し、組織を切り取って、標本をつくってから、初めて良性の腫瘍とわかることもしばしばあります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

今日のキーワード

緑酒

〘名〙 緑色の酒。よい酒。うまい酒の色としていう。※菅家文草(900頃)五・雨晴対月「緑酒猶催醒後盞、珠簾未レ下暁来鈎」※一高寮歌・嗚呼玉杯に花うけて(1902)〈矢野勘治〉「嗚呼玉杯に花うけて 緑酒...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android